作品解説(パンプス編)

パンプス/蒼龍社


どちらかといえばエロ劇画系なんだろうか。表紙がエアブラシで描かれた女の人なんだが、それが顔の度アップだった。他には木下黎(現「きのした黎」)さんがいた。
SFやファンタジーの類と、かなり自由に描かせてもらえたので楽しかったし、ノリノリだったので作画にも気合いが入っている。が、そんな状態での突然の打ち切りの報は猛烈につらかった。その時のショックの影響は今もって響いてる感がある。
 
11*宗教野郎ぜっ!/16ページ パンプス92年10月号 「君がいた頃」に収録
:草木も眠る夜の夜。静寂を打ち破り鳴り響くは、神仏の叫び!?その時、貴俊と勝美は!?
大学時代の先輩の下宿での事実が元。1階と2階が逆だが本当にうるさかったらしい。宗教野郎に特にモデルはない。タイトルは大学で後輩が「ケンカ野郎ぜっ!」と言う漫画を描いていて、あまりにいいタイトルだったので流用した。宗教がらみでは色々と思う事もあるので、「宗教野郎ぜっ!」のタイトルはまたどこかで出てくるかもしれない。 扉の品の無さがナイス。98/04/17
14*アンドロイドは女の夢を見るか?/16ページ パンプス92年12月号 「君がいた頃」に収録
:ある未来、晃が14歳の誕生日に両親から送られたものはアンドロイドだった。晃は彼女にウェヌスと名付けるが・・・
最初、誰かが落としそうだと言われ、友人に行かされた自己啓発セミナーの会場にまで原稿を持っていって作業したほど大慌てで描いていた。もっともそれはなく一月遅れで載った。
自分では気持ちが悪くて嫌な感じのする話。ラストの「サイコ」のパクリのシャワーシーンではなく、両親の会話の部分。世界観をセクサロイドみたいな物が堂々と流通し、尚且つ、それを息子の誕生日プレゼントとして贈る親等々、歪んだ未来にしている以上仕方ないが気持ち悪すぎ。作中のI・P=イメージ・プレイヤーといいうのはヘッドマウント式の仮想現実体感機械。まぁよくある未来メカだね。「既製ソフトしか走らない」というのは、「裏ソフト」では暗号コードが合わないので走らないと言う事。ウェヌスというのはヴィーナスの別読み。この漫画の唯一の清涼剤のような桂由姫ってのも、聞き覚えがあると思ったら「ボーグマン」に桂美姫ってのがいたね。好きなキャラなのに。(笑)タイトルはフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは羊の夢を見るか」。もっともそれは読んでないし「ブレードランナー」もちゃんと見ていない。時間かがなくて大慌てでつけた。 98/04/17 /font>
16*メインイベント☆/16ページ パンプス93年1月号 「君がいた頃」に収録
:恋人達のメインイベント、クリスマス・イブを前に彼女に振られた高史。そんな彼に現れたサンタの正体は!?
12月から1月にかけて本が出るなら、クリスマスやお正月は外せません。(>44)バカで軽いノリの雰囲気は気に入っているんですがね。1コマしか出てこない振り袖の後ろ姿の為に帯の資料を見たりした。着物って描くの楽しいんだけど面倒。最終ページのあおりに「今度は昆布巻き」と書かれていて、「何ですか」と担当さんに聞いたら「着物を着てやる事」だといわれた。・・・なるほど、と思いましたね。(笑)この漫画、友人にあまりトーンを削ったりしていないので「違う人のみたい」と言われた。 98/04/17
18*そして世界はまわる−又は楽園再来−/16ページ パンプス93年2月号 「君がいた頃」に収録
:ある日突然全てが消え一人取り残され時間すらも止まったかのよう。そこに彼を「アダム」と呼ぶ「イブ」を名乗る女が現れ・・・
個人的にはかなり気に入っている。年末進行で時間かがないと言うのにビルをひたすら描いていた。最初はただの箱を描いとくつもりだったのに「やっぱり、窓を・・・」と思ったのが運のつき。これを描いてる時、初めて明け方まで作業をした。健全だったんだなぁ。(笑) 98/04/17
20*真冬の早朝稽古の良さ/16ページ パンプス93年3月号 「君がいた頃」に収録
:百合の朝練に付き合う鋼。そんな彼の気持ちを察してやれと言われた百合は・・・
この話は実は第2稿である。第1稿は91年の頭辺りに描かれていた。第1稿はHが更に薄くいささか誤魔化しているかのようなものだった。その原稿はどこかに投稿したのだが、何の音沙汰もなく、原稿も帰ってこなかった。コピーもとってなかったので再現不能。
朝の雰囲気とやわらかさを意識していた。「ひまわり」シリーズ(4142555657)の嶋内と水木、D11の丹羽と真田と並んで、これの主人公の綱と百合のセットは大変気に入っている。これもH抜きの一般向けバージョンがあるんでいつかそれもどこかで描くかも。タイトルが長いから変えないかと言われたが、前回(18)とたいして変わらないと説得してた。 98/04/18
21*春来萌/16ページ パンプス93年4月号 「君がいた頃」に収録
:大学が始る前の休み中、山間の祖母の家で過ごす主人公。そこで彼は少女、小玉と出会う。
このタイトルはかなり気に入っている。この頃、筆ペンを多用していて主線入れにも使っている。小玉は私の漫画では珍しいポッチャリ型のヒロイン。にしても、この頃山なんてもう7、8年行ってなかった所為もあって、山の見え方がわからずかなりいいかげんな感じで描かれている。(私の住んでいる所は濃尾平野のど真ん中なので山は遠景なのだ。)木の芽の方もいいかげんだったので、この後ちゃんと桜の花の写真を撮りに行った。一応長くしたLP(ロングプログラム。これをSP=ショートプログラムと呼んでいた為)もあるが、描く気がないんで多分描かない。 98/04/18
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