
作品解説
(外伝編)外伝/フランス書院 私が描いてたのはちょうど季刊時の終わりから隔月を経て、月刊になる前まで。雑誌の傾向としてほのぼのしたものが求められていた為、その傾向のものばかりである。それまで描いてた「スーパーエロス」や「パンプス」が人目に触れにくかった為、「『ペンクラ山賊版』以来に見た」という人も結構いる。雑誌の読者層との相性ってのも作家には重要だね。実は何故か最初「1月発売の雑誌に載る」としか聞かされていなかった。後、売れてる奴との待遇の差にかなり嫌な気持ちになってた。 裏庭と言うサイトのH漫画家放言集でこれに描いていた辺りの頃について「偽銀仮面」と評されたけど、私は銀仮面さんの漫画って自分が外伝に描いてた頃のしかみてないんでよく分からんのですが・・・似てますかね?(笑) |
| 32*君去りし後/16ページ 外伝94年冬の号 :進学の為引っ越す前に図書室に来た井上先輩。彼女に想いを寄せる綱田は・・・ このタイトルからは「うる星やつら」が浮かぶ。(年がわかるなぁ)最初「故郷を離るる歌」というタイトルだったが「長い」ってんでこうなった。(こっちでは小山田いくの「すくらっぷ・ブック」が浮かぶ) 中2の時、図書委員の先輩達と図書室であだち充さんの「陽当たり良好」を読んだ時の事が元。つまり作中の停電は最終回の告白シーンが重なっているのだ。ちなみにこの手の話を描くと大抵「こいつらは別れる!」と感じてしまう。これもそんな一つ。 98/04/17 |
| 35*仰げば尊とし/16ページ 外伝94年春の号 :教師の高行に想いをよける恵利。卒業を機に教師と生徒の関係を・・・ 全然思うように描けず頭抱えて描いていた。2回描き直したページまであった。ここにもいいかげんな関西弁が使われている。 最初、二人のHは卒業式の後だったのだが、「その直前の方が想いがあふれる様で良い」といわれああなった。「初期案の方が論理としては正しいのだが・・・」と思いながらネームを変えたのでどうも曖昧になってしまっている。あの時もっと割り切っていられればもっと違う風にもなったのではなかろうか。この二人も別れそう。(笑) 98/04/17 |
| 39*足音の行え/16ページ 外伝94年7月号 :熱を出して下宿でふせっている久乃。外の足音が気になります。 もうこれはバレバレである。描く直前に出た那州雪絵さんの「それからどうしたの?仔猫ちゃん」の影響受けまくり。パクリと言われても反論できない。(笑)ほとんどの設定がほぼ同じなんだから。(ただし階下の住人は工藤ではなく千葉だけど。この言い方がすでにまずいか。)用意していたネームが没になって代案を用意してなかったからなんだけどね。しかし実際の所は、私の3回の入院体験からきている話で、入院中はする事もないので、ひどく人恋しくなるので誰も来ないっていうのはかなり応えます。ほんと、足音に反応して期待しちゃうから。ですから知り合いで入院中の方がいる時は顔見せ程度でいいから行くといいと思うぞ。 この話、実は「外伝」で描いた中では一番気に入っている。背景の描き込み等の作画がしっかりしていて、Hと物語、テーマ、エピソードのバランスがいいと思っているんでね。後、ペン入れ中の2ページ目の原稿にコーヒーをこぼして描き直すと言う事もした。なお、作中のテレビ番組は当時の「笑っていいとも」水曜日の鑑相学のコーナーである。 98/04/17 |
| 42*ひまわり 向日葵/16ページ 外伝94年9月号 :夏休み、毎朝花への水撒きの為登校する嶋内にとって、そこでいつも言葉を交わす水木はあこがれの君。しかし・・・ 7月発売の41と連続した話が8月発売のこれにつながる雑誌横断の企画は最初からねらっていたもの。ただ「スーパーエロス」の読者層と「外伝」のそれとはほとんど重なっていないと思うので効果の程は不明。 41で書いた様に、元々は55の内容になるはずだったのが、どうしても水木をメインで描きたかった為、慌てて話を考え、出てきた「ひまわり=Sunflower」の詭弁。こういった言葉遊びみたいなのが私の漫画の特徴といえば特徴かもね。幸い、この話は割と受けがよかったんでうれしかった。水木は最初マドンナ的な役回りだったのでかなりしっかりした人間と設定していたのに、やってみれば仲間内で白痴っぽい所が可愛いと言われる始末。確かにそうだけどね。私も今じゃしっかりした水木なんて想像できないもの。(笑)あの二人がくっついたのだってどう考えても水木が状況に流されたからだろうし。そう考えると人間出会いのタイミングって重要だと思いません?(笑)ちなみに「ひまわり」のシリーズはすべて同じはじまり方、嶋内が水をやっているシーンから始まります。 98/04/17 |
| 43*JUMP/16ページ 外伝94年11月号 :傷をなめ会うように抱き合う、跳ぶことの壁にぶつかった少年と少女・・・ 正直な話、後ろ向きな話なんでどうも好きになれない。男の顔にしても「売り」が少ないし。おまけに、描いてる自分自身逃げ腰なのがわかる。これは、ラストをどうしていいかわからず放り出した形となり、結果担当さんに見放されてしまった。まぁ、これがいいといってくれる人がいるのも事実なんで、何ともいえんが。 98/04/17 |
| 45*GL/ROW UP/16ページ 外伝95年3月号 「秘蜜の処女地」に収録 :仁と武美はジャレあう様にHする仲。しかし仁に告白する娘が現れて・・・ 37の続編だが、当の37が世に出ているかどうかさえわからないので、その事が分かった人間がいるんだろうか?物語としては37の1年か2年後の設定である。(ちょっと学年は言えない(笑))こういうもどかしさっていいよね。男の方がトロイからね。まだあれぐらいの年だと。 個人的にはこの二人は気に入っているので、また描きたいと思っている。一応「十年愛」みたいな感じでね。 この時何が悔しかったって、欄外の読者メッセージに自分に関する事がなかった事。1回休みでも誰も何も言わないのかと自分に対する支持のなさに悲しくなった。そしてこの漫画が掲載されるのと前後して私はコミックハウスをクビとなったのでした。 98/04/17 |
| 47*FM/16ページ 外伝95年7月号 :いつも男の子に間違われる事を嫌がっているくせにそういう格好ばかりしている愛(めぐみ)。そのことで恋人の拓也にまであたる。 元ネタはうたたねひろゆきさんの短編「N'EST-CE PAS?」。「FM」とは「男と女」って事。初期タイトルは「セックス/ジェンダー」という。要は生物的性差と社会的性差についての話のつもりだった。タイトルが変わったのは、ネームではそう書いていたのでわかっているものだと思って書かないで、男性記号、女性記号に対してそのイニシャルといった感じで書いておいたら、それがタイトルと思われてこうになっただけの事。話を考えた時は大野安友さんの作品で、二人の登場人物が何かしらしながら、実に何気ない感じですごい話をしているだけの話があって、そんな感じで性差についての話をしようとするつもりだった。結果はただのH漫画になっただけだが。 初期イメージは「サイバーフォーミュラー」のハヤトとシューマッハ(ただし声は緑川光(笑))の絡みというちょっとなものだった。技量不足で愛ちゃんをかわいく描けなかったのが悔やまれる。特にラストの格好はひどい・・・。変身前の魔法少女にしたかったのに妙な迷いが訳わかんなくさせてる。何故かいんちき関西弁を喋ってるのはその方が良いと確信しているためです。35にしても、この頃台詞を考える時こんな関西弁で考えていたのだった。ただしゃべり言葉を文字にすると色気が一気になくなっていくのが悲しい。 という訳でこれがコミックハウスでの最後の仕事となったのでした。 98/04/17 |