室内空気の衛生
最近の住まいは、新建材の使用や省エネルギーの推進により気密性がたいへん高い造りになっています。また、毎日のくらしの中では室内空気を汚すさまざまな空気を吸っていることがあります。住まいに合わせたくらしの知識とちょっとした注意が必要です。
室内空気を汚すもの
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きれいな空気は換気が基本です。
換気の効用
○人の呼吸や燃焼器具などに酸素を供給します。
○室内で発生する汚染物質をうすめ、汚れを除きます。
○室内で発生する余分な湿気をにがします。
換気のしかた
○ガスコンロなどの燃焼器具を使うときは、換気扇を回すようにしましょう。
○開放型のストーブやファンヒーターを使うときは、定期的に窓を開けて外気を取り入れましょう。
○換気は空気の流れを工夫すると、効率的な換気ができます。できるだけ対角線となるような位置にある2ヶ所以上の窓や換気口を開けることが大切です。
エアコン
冷暖房にかかせないエアコンですが、エアコン内部はホコリと水滴でカビの発生源となりいやすい場所です。定期的に手入れをしないと、運転によりカビの胞子が室内にまき散らされることになります。
○フィルターなどの清掃をこまめにしましょう。
○使い始めは窓を開けて、10分程度送風運転しましょう。
○止める時も同様に送風運転してから切りましょう。
空気清浄機
室内に浮遊する細かいホコリやタバコの煙・花粉などを取り除く目的で使われますが、最近は脱臭機能を強調するものもあります。使用する場合は、機種により除去できる成分が異なるので、機能や性能をよく確認して目的にあったものを使いましょう。また、空気清浄機を使っていても、適切な換気は必要です。
結露とカビ
冷たいコップの表面や寒い時に窓ガラスの内側に水滴がつく現象を結露といいます。これは空気中の水蒸気が冷たいものの表面にふれて水滴になったもので、カビの発生源となったり、家屋を傷めたりします。水蒸気は入浴や炊事などの日常生活で発生しますので、換気などによりできるだけ室外に放出するようにしましょう。結露やカビを防ぐには、断熱・換気・住まい方の3つのバランスが大切です。
カビとり
万一、カビが生えてしまった場合は、早めにカビとりをしましょう。市販のカビとり剤や塩素系漂白剤などを使いますが、消毒用アルコールをつけた布でふきとるのも有効な手段です。なお、塩素系漂白剤などは使用上の注意をよく読んで使いましょう。
カビはどんなところで発生するのかな?
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住まい方チェックポイント
□浴室や台所は水蒸気の発生源。換気をしている。
□押入れ内は湿気がこもりがち。スノコを敷いたり、除湿剤を使ったりしている。
□窓ガラスや壁に水滴がついたとき、ふき取っている。
□下駄箱は湿気を帯びていることがあります。換気をしている。
□炊事をするとき、換気扇を回している。
□除湿機や除湿剤を利用している。
□空気清浄機を利用している。
□エアコンのフィルターはこまめに清掃している。
□石油・ガスストーブなどを使っているとき、換気をこまめにしている。
<チェックが多いほど、良い住まい方です>
(名古屋市作成のパンフレットより)
今年(2003年)の3月に、全国の環境衛生監視員が、業務別に分担して、仕事関連の雑誌に投稿しました。メンバーは、監視員のメーリングリストに加わっている人たちでした。私は、住居衛生を担当しました。以下、その抜粋です。
「もっとも多い業務、日頃やっている業務」
住居衛生には、「住まいと健康」に関わる様々な業務があります。大きく分けるとネズミ衛生害虫(専門用語で「鼠昆」)業務、ダニ・カビ、シックハウス指導業務等。業務の多くは、相談+現場指導、ネズミ・ゴキブリの駆除講習会です。
ゴキブリ駆除講習会では、我々環監の先輩が開発した「ゴキブリホウ酸だんご」(キャッチコピーは、ゴキブリが死ぬほど美味しい毒だんご)を指導しています。また、スズメバチの駆除では、自治体が自前で行う年間駆除件数が1000件という年もあります。駆除の依頼があると、専門の職員が宇宙服のような防護服を着て出動します。
その他に居住環境に起因するアレルギーの相談指導を行なっています。市民、医者等からダニアレルゲン調査の依頼があると、現場で室内塵を採取し、検査機関(市の施設)で実施した結果に基づいて環境改善指導をするものです。
「問題点、今後の展望」
住居衛生とは、『市民生活の基盤である住宅及びそれと結び付く地域環境を快適で健康的なものにつくりあげていく』仕事。これこそ環境衛生監視員の活動そのものではないか。
そのために何ができるのか、何をしていく必要があるかを職員も自治体も考えるべきだと思う。住居衛生の取り組みは、各自治体により温度差があるようです。トータルの根拠法もない。しかし、間違いなく「住まいと健康」を総合的に捉えたものが「住居衛生」です。自治体により差があっても構わないのではないだろうか。現場に行って、できる範囲の調査をし、何か問題点を発見し、アドバイスができれば、環監の本望です。さらにその相談事例から問題を一般化して他の人や自治体にも有用な情報を提供できれば理想的です。そうなれば、単なる個人サービス、調査研究ではなく、もっと社会性を持った「公衆衛生」になるのだと思います。
本市の住居衛生対策は、「住まいの衛生」パンフレットによる啓発と相談業務が中心となっている。さらに、最近大きな問題となっている室内空気環境中の化学物質(ホルムアルデヒド、VOC等)、ダニアレルギーに対して、市民のニーズに対応できる相談・調査体制を整備したところです。今後は、情報化時代だからこそ、正しい「住まいの衛生情報」が必要不可欠です。「情報を開示して、リスクを明らかにして利用者に選択させるシステム」を実効あるものにするためにも現場に出かけ、実態把握、問題点の把握、情報の還元をしていくことが求められています。