空気清浄機再考


   空気清浄機は、花粉症対策、タバコ煙対策、アレルギー対策、シックハウス対策等さまざまな目的で使用されています。果たして、空気清浄機は万能でしょうか。改めて、空気清浄機の機能、効果について考えてみましょう。


1 空気清浄機の機能
 空気清浄機は、微粒子状物質を捕集するために作られた機器です。室内に浮遊している粒子状物質は、ホコリ、タバコ煙、カビ、ダニ、花粉などです。特に、花粉症対策用に需要が高まってきたと言われています。

 現在、空気をフィルターでろ過してファンで吹き出す方式(ファン・フィルター式)とイオンを放出して周辺の粒子を荷電させて付着させるイオン式の2種類があります。イオン式は、ファン式に比べ清浄機能は劣るという結果が出ています。
 ファン式のフィルターは、高性能のULPAフィルターでは、0.15マイクロメートル(1000マイクロメートルが1mm)の粒子に対して99.9995%以上の捕集率があるとされています。ちなみに、粒子の大きさは、花粉が数十マイクロメートル、カビが数マイクロメートル、ダニの糞が数マイクロメートル、タバコの煙が0.01〜1マイクロメートルです。


2 空気清浄機の効果
 1で話しましたように、ダニアレルゲン、花粉、カビは比較的粒子の大きい粉じんのため、空気清浄機に入れば効率よく除去されます。設置する場所は顔の高さに置くことが効果的です。花粉、ダニアレルゲン等は早く落下するため床面に近いところで吸い込みやすいため、きれいな空気を必要とされるからです。また、シックハウスの原
因となるホルムアルデヒドについても除去効果がある清浄機が販売され始めています。
 一方、最近の新聞で「分煙対策は、空気清浄機だけでは限界」と報道されました。タバコは、ニコチンなどの粒子状物質とアセトアルデヒドやアンモニアなどのガス状物質に分けられます。そのうち粒子状物質は、空気清浄機で大部分除去できますが、タバコ煙の大部分を占める(9割)有害な一酸化炭素や発ガン物質のガス状成分は除去できません。

 兵庫県洲本市の山岡医師が業界に申し入れを行ない、昨年10月から電気メーカーの宣伝パンフレットには「タバコの有害物質(一酸化炭素等)は除去できません」という一文が付け加えられました。タバコ対策の有力な機器として普及した空気清浄機は、煙が消え、一見きれいになったように見えても、多くのガス状物質は清浄機を通
過して室内に放出されていることは事実です。

 以上、空気清浄機の機能・効果についてお話しましたが、空気清浄機は換気扇ではありませんので、換気が必要です。この点を勘違いして換気は必要ないと思っておられる方はありませんか。空気清浄機は万能ではないことを理解してご使用下さい。